弁護士向け|その人に任せて大丈夫!?信頼できるライターを見極める4つのポイント

前々回の記事では、「法律事務所のコンテンツ作りを任せるには、どんな資質を持つライターが望ましいのか」についてまとめました。

そして前回は、現役ライターだからわかる「キラリと光る外注ライターの探し方」として、次の4つの方法をご紹介しました。
- クラウドソーシング
- SNS
- Web制作会社・コンテンツ制作会社
- 紹介

今回は、上記4つの方法でライターを探す際、「どういうところを見て、依頼するかどうか決めれば良いか」というポイントをご紹介します。
弁護士は信頼が大事ですから、納品された記事に問題があったりクオリティが低いと、何のために頼んだのか分かりません。
それどころか、事務所・弁護士の信頼に傷が付く可能性すらあります。
もちろん実際に発注しないとわからないこともありますが、ポイントを抑えることで、トラブルを回避しやすくなるはずです。
本記事は、法律系ライター歴3年の紀村真利と、パラレルワーク弁護士の新井玲央奈の共同執筆です。
紀村 真利

慶應義塾大学法学部法律学科卒業後、2016年からフリーランスのWebライターとして本格的に活動。2019年、法律系資格取得を決意したことをきっかけに、法律系ライターに転身。
法律記事のライティング、法律事務所HP内コンテンツの作成、弁護士ポータルサイトのコラム執筆、インタビューなど豊富な経験を有しています。
新井 玲央奈

弁護士として13年、これまで2,000記事以上のブログを書き、現在も月10万PV以上の個人ブログを運営。
法律事務所のHPや分野特化サイトの制作(サイト自体の制作及びライティング)、分野特化ブログのSEO対策及び記事制作などを経験してきました。
信頼できるライターを見極める4つのポイント
①プロフィール

そのライターの法律知識を確認するには、プロフィールを確認するのが近道です。
クラウドソーシングやSNSで探す場合は、すぐにプロフィールを見られます。
紹介の場合でも、HPやSNSなどを検索したり教えてもらって、プロフィールを確認しましょう。
弁護士などの士業、旧試験(予備試験)択一合格、ロー在学・卒業、法学部卒などのバックグラウンドがあれば、相応の法律知識があると考えられます。
また、法律ライティング経験者に依頼するのであれば、ライターとしての専門分野・得意分野も見ておくべきです。
法律系で勝負しているライターは、「法律ジャンルで書いていること」や「法律系の専門ライターであること」をきちんと明記しています。
マーケティングの知識をある程度持っている人、モノの売り方が分かっている人ほどライバルとの差別化のために「ライターとしての専門ジャンル」を絞ります。
逆に、「節約、投資、美容、法律、恋愛」といったように一貫性のない複数のジャンルを得意分野として挙げている場合は(よほどバックグラウンドがしっかりしていない限りは)注意するべきでしょう。
②ブログ・noteの文章

依頼する場合は、過去の作品(ポートフォリオ)を見ることが不可欠です。
そのポートフォリオの中には、クライアントのメディア(HPやブログなど)で公開されている記事も含まれているはずです。
ただメディアで公開されている記事は、通常、クライアント側のチェックや修正が入った上で公開されています。
つまり、大幅に修正されて公開された可能性もあるので、ライターの純粋な実力を計れない場合もあります。
他方、ブログやnoteはライターが自由に書いており、通常は他者のチェックや修正が入りません。
それだけにメディアで公開されている記事よりも、ライターの純粋な実力が見えやすい傾向があります。
また、ライターの価値観や人柄も垣間見えるので、その意味でも参考になります。
③SNSでの発信内容・フォロワー関係

後のトラブルを避けるためにも、SNSでの発信内容やフォロー・フォロワー関係のチェックも重要です。
発信内容
- 著作権侵害・名誉毀損・侮辱など法に触れるような内容がないか?
- 法に触れないとしても、安心して任せるのが難しそうな内容がないか?(生活の乱れ、過度な感情の起伏、常識を疑う言動など)
- クライアントの愚痴や悪口を言っていないか?
このあたりが、主なチェックポイントになります。
フォロー・フォロワー関係
SNSではいわゆる「類は友を呼ぶ」の原則が働きやすく、似たような属性の人同士で集まりがちです。
さすがにフォロー・フォロワーを一つ一つチェックするのは手間ですが、ザッと見ればある程度の傾向は掴めます。
いわゆる怪しいビジネス界隈の人など「危なそうな人」「怪しそうな人」とのつながりが多いようなら、取引を避けた方が賢明かもしれません。
ただ、「何かの拍子で偶然つながっているだけ」という場合もあります。
「一人でも怪しそうな人がいたらアウト!」だとハードルが高いので、基本的には「全体的な傾向」を見るイメージが良いと思います。
④SNSのDM・LINE・メールなどでのやりとり

ライターとのやりとりは、文字でのコミュニケーションがメインになります。
ですから、文字でのコミュニケーションが上手に取れないと、良いコンテンツを作るのは難しく、ストレスも増えますし、トラブルにもつながりやすくなります。
そこで相談や見積もりなど、依頼前のライターとのやりとりを見て、「コミュニケーションがスムーズに取れそうか」を見極めることも大切です。
人によって重視するポイントは違いますが、たとえば次のようなポイントがあり得ます。
- 言葉遣いや礼儀がおかしくないか
- 質問に対して、漏れなく的確な回答があるか
- 理解力、読解力が求める水準に達しているか
- レスポンスに必要以上の時間が掛かっていないか
- レスポンスに要する時間に過度のムラがないか
- 気分に過度の起伏がないか
おわりに
今回は、クラウドソーシング・SNS・紹介などでライターを探す際に、「どういうところを見て、依頼するかどうか決めれば良いか」というポイントを紹介しました。
プロフィールや肩書を盲信したり、紹介されるがままに依頼してしまうと、「こんなはずじゃなかった!」ということにもなりかねません。
また、ある人にとって最高のライターでも、自分にも合うとは限りません。
ぜひ、慎重に選ぶようにしてください。
なお、新井はWeb制作・コンテンツ制作のディレクション、紀村はライター育成の分野でも活動しております。
もしお手伝いできそうなこと、お困りのことがありましたら、お気軽にお声がけいただけましたら幸いです。