【まとめ】HPの士業紹介ページに書くべきこととは?
パラレルワーク弁護士として、弁護士・HP制作・動画制作・法律系ライティングなどを行っている新井です。
ホームページには、所属する士業の紹介を書きます。
ただ、「何を・どう書けば良いのか?」と迷う方も多いと思います。
そこで今回は、
- これからHPを作ろうと思っていて、何を・どう書けば良いか知りたい
- 既にHPはあるけど、これで良いのか確認したい
こういった方に向けて、一通り解説いたします。
【結論】何を・どう書くべきか?
「行動を起こしてもらうために、必要な情報」です。
じゃあ「必要な情報」が何かというと、
- どういう人がHPを見るのか
- どういう行動を起こしてほしいのか
こういったHPの目的によります。
つまり、唯一絶対の答えはなく、事務所によります。
抽象的で分かりづらいと思いますので、具体例を挙げながら解説します。
ぜひ、ご自身に当てはめながらご覧ください。
考えられる項目
どの項目を、どの程度書くかはさておき、考えられる項目は次のとおりです。
- 各士業の挨拶文
- 略歴(出身・学歴・職歴など)
- 資格
- 取扱分野・注力分野
- 士業としての活動(委員会など)
- 著作・論文・メディア出演など
- 実績
- 役員などの役職
- 所属団体・関連団体
- 趣味
1.各士業の挨拶文
「当事務所はこういう事務所です」というのは、別ページ(事務所概要など)に書きます。
それに加えて、
- 個人的な挨拶
- その仕事を志した理由
- 仕事をする上での信念や大切にしていること
こういった「個人に関すること」を書くかどうかは、事務所の考え方次第です。
各士業の個性より事務所を全面に出したい場合
大人数が所属する事務所、トップのカラーが強い事務所などは、各士業の挨拶文は、書かない or 短めに書くのがオススメです。
なぜなら、個人の個性が出てしまうと統一感・一体感が薄れかねないためです。
事務所より各士業の個性を全面に出したい場合
一人または少人数の事務所、親しみやすさを重視したい事務所、大人数でも個性を強みにしている事務所などは、各士業の挨拶文は、比較的長めに書くのがオススメです。
なぜなら、長めに書かないと個人の個性が出づらいためです。
注意点
書くとしても、「行動を起こしてもらうために、必要な情報」を書きます。
- 長い話
- 単なる自分語り
- 自慢話(と受け取られる話)
- 読み手が特に必要としていない話
こういったことを書くと、本来読んでもらいたい部分を読み飛ばされかねません。
また、
- この度、○○事務所に入所しました
- 今年は/昨年は/○年前に
こういった記述は時期が限られてしまい、頻繁に更新が必要ですし、更新がないと不自然になるので注意してください。
第三者目線のプロフィールもアリ
士業による主観的な挨拶文ではなく、「この人はこういう人ですよ」という第三者目線で書くのもアリです。
そうすることで、自分語り・自慢話に見えづらくなります。
ただしその分、本人としてのメッセージ性は弱まります。
2.略歴(出身・学歴・職歴など)
書いている事務所が多いという意味でも、書いたほうが良いです。
出身
たとえば地元で開業しているような場合は、書くことで親近感が湧きます。
出身とは関係ない場所で開業している場合は、どちらでも良いと思います(よそ者と思われそうな場合は書かないほうが良いです)。
学歴
地元で開業しているような場合は、小学校から書いても良いでしょう。同窓生というだけで親近感が湧くからです。
ただし、相談していることを絶対にバレたくない方は、そういったつながりを避けるかもしれません。
一般的には、高校あるいは大学からで問題ないでしょう。
ただし、あまりに高学歴過ぎると、敷居が高く感じることもあります。
ターゲットを想定しながら、工夫してみてください。
職歴
社会人経験を経て士業になった方は、書くほうが良いです。
社会人経験があること自体が、強みになるからです。
3.資格
軸となる士業の資格以外に、色んな資格をお持ちの方がいらっしゃいます。
これも、「行動を起こしてもらうために、必要な情報」であれば書くべきです。
無関係又は関係の薄い資格を書きすぎると、統一感がなくなりますし、「自信がないのかな」という印象を与えかねません。
4.取扱分野・注力分野
大きな事務所だと、「その事務所の中で」どういう分野を担当しているか書いている事務所が多いようです。
事務所全体として取り扱っている分野は、あえて個人として書く必要はないでしょう(事務所として取り扱っている分野は別ページに書きます)。
個人的に注力分野がある場合は、事務所としての統一感などの問題がなければ、書くと良いと思います。
5.士業としての活動(委員会など)
読み手にとっては、「正直よく分からない」ということが多いです。
ただ、「その分野の活動をしている人」という印象や権威性につながることは十分あります。
例えば消費者事件を取り扱っている場合に、「消費者保護委員会所属」と書くのは有効です。
他方、関係性が分かりづらい活動まで色々書くと、肝心な部分の印象が薄れるので注意してください。
6.著作・論文・メディア出演など
「本を出した」「テレビに出た」「雑誌に載った」というのは、権威性につながりますので、基本的には書くべきでしょう。
7.実績
画期的な判決を獲得したとか、耳目を集める訴訟に関わったといった分かりやすい実績は、基本的に書くべきでしょう。
また、これまで離婚を○件取り扱ってきたといった実績も、信頼・安心につながります(件数的にインパクトが薄い場合は、書かないほうが良いです)。
8.役員などの役職
役職に就いていること自体が権威性につながりますので、書くメリットはあります。
特に、取扱分野と関係する団体の役職などは有効です。
とは言え、あまり並べすぎると自慢っぽく見えたり、凄すぎて近寄りがたいこともあるのでバランスが大事です。
いずれにしても、読み手には「よく分からない」ということが大半なので、内容までは理解されづらいとお考えください。
9.所属団体・関連団体
その団体に所属する方、その団体と関係がある方から依頼が来て欲しい場合は、書くべきです。
また、取扱分野と関係する団体を書くのは有効です。
他方、そういった必要がなければ、読み手には「よく分からない」ということが多いので、書くとしても簡単が良いでしょう。
10.趣味
各士業の挨拶文同様、個人の個性を出したい場合は書いても良いでしょう。
取扱分野と関係する場合は、プラスになりやすいです。
また、同じ趣味を持っている人に親近感を持ってもらえたり、話が弾みやすいという効果もあります。
ただ、「行動を起こしてもらうために、必要な情報」という意味では、つい書きすぎないように注意してください。
あくまでも士業としての信頼・安心につながる部分がメインで、趣味はサブという位置付けです。
【注意】余計なことを書きすぎない
「あれも知ってほしい、これも知ってほしい」
「書いても無駄にはならないんだし」
そう思って、色々書きたくなる気持ちはよく分かります。
でも、「書いたことは全部読んでもらえる」というのは幻想です。
みなさんも、文章が長かったり情報が多すぎるHPを見て、「もういいや」となった経験はあると思います。それと同じです。
そして、色々書きすぎると、本当に読んで欲しい部分が読み飛ばされたり、紛れてしまいます。
「とりあえず書いておこう」という感じで、アレコレ書かないようにご注意ください。
またHPは、一度作ったら終わりではありません。
「行動を起こしてもらうために、必要な情報」という視点から、時折書き直してみるのもオススメです。
士業からのご相談は無料です
- 記事を読んでもよく分からないので、教えて欲しい
- HPの作成・リニューアルを考えている
そういった場合は、お気軽にご相談ください。
ご案内
4つのステップに沿って、「何をすべきか」「どういうポイントを抑えるべきか」を具体的に解説しました。
「自分でも作れるの?業者に頼んだほうが良いの?」「業者はどうやって選べば良いの?」といった疑問にもお答えしています。
「そのうちHP作ろうかな(リニューアルしようかな)」という方にも、具体的に検討されている方にも、役に立つ内容になっています。
当事務所のHP制作について
まとめ
「HPの士業紹介ページに何を書けばいいか」について、候補となる項目に沿って具体的に解説しました。
「行動を起こしてもらうために、必要な情報」という視点を大切に、ぜひ取り組んでみてください。